花岡 正庸(読み)ハナオカ マサツネ

20世紀日本人名事典 「花岡 正庸」の解説

花岡 正庸
ハナオカ マサツネ

大正・昭和期の酒造技術者,俳人,書家 秋田銘醸取締役。



生年
明治16(1883)年10月24日

没年
昭和28(1953)年2月15日

出生地
長野県中野市

別名
号=青陽

学歴〔年〕
大阪高等工業学校酒造科〔明治40年〕卒

経歴
酒造を業とする家に生まれ、自身も大阪高等工業学校醸造科を卒業し、家業に従事した。火災のために実家が廃業したのち、大正2年より四国の丸亀税務監督局に勤務。次いで仙台税務監督局に転じ、7年からは秋田県醸造技師を兼ねた。以後、酵母の硝酸銀応用や酒の低音長期保存法などの新技術を導入・普及させるなど、すぐれた手腕県下の酒造業を牽引。その成果が高く評価され、14年には秋田県酒造組合連合会長の伊藤恭之助に請われ、専任の醸造技師となった。昭和2年県工業試験場醸造部を設立。17年に退官して秋田銘醸取締役を務め、のち長野県に帰郷したが、醸造指導のためにたびたび東北を訪れた。斗南会所属の書家、または石井露月門下の俳人としても著名

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「花岡 正庸」の解説

花岡正庸 はなおか-まさつね

1883-1953 大正-昭和時代の醸造技術者。
明治16年10月24日生まれ。税務監督官をへて秋田県技師となる。低温長期醸造法を創案するなど,秋田酒の品質向上に貢献した。退官後は秋田銘醸取締役。書家としても知られた。昭和28年2月15日死去。69歳。長野県出身。大阪高工卒。号は青陽。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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