ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「2次汚染」の意味・わかりやすい解説 2次汚染にじおせんsecondary pollution 環境中に排出された物質が相互に反応して,新たな大気汚染物質を合成したり,有害な生物を繁殖させて水質を汚濁させるなどの現象をいう。具体的には工場,自動車などから排出された窒素酸化物と炭化水素が太陽光線に刺激されて,環境中にオゾン,PANなどのオキシダント類およびホルムアルデヒドなどの還元物質をつくりだして起る光化学スモッグ現象,また工場,家庭などから排出された窒素,リンなどの栄養塩類が湖沼,湾,沿海を富栄養化させ,特定のプランクトンを異常増殖させて赤潮,水の華を大発生させ,水質の汚濁,底質の悪化を招くケースなどがある。窒素酸化物のようにそれ自体が大気汚染物質である場合もあるが,1次的排出物自体はさして問題にされていない場合もある。2次汚染を考慮した対策として,炭化水素や栄養塩類には環境濃度の指針がある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by