中央銀行(日本では日本銀行)が発行し、デジタル形式をとる法定通貨(日本では「円」)のこと。英語の呼称である「Central Bank Digital Currency」の頭文字をとって「CBDC」と呼ばれる。これまで紙ベースで発行されていた通貨を「デジタル通貨」として中央銀行が発行するものである。CBDCには、「ホールセール型CBDC」と「一般利用型CBDC」の二つの形態があり、前者は中央銀行から一部の取引先に提供されるもの、後者は個人や一般企業を含む幅広い層の利用を想定したものを指す。2020年10月、日本銀行は世界で中央銀行が自らデジタル通貨を発行する機運が高まってきたことを受け、現時点でCBDCの発行計画はないが、デジタル化の進展に対応できるよう体制を整備するために、実証実験を21年度に実施すると発表した。