化学辞典 第2版 「K電子捕獲」の解説
K電子捕獲
ケーデンシホカク
K-electron capture
原子核による原子の軌道電子の捕獲は,放射性崩壊の重要な一種で,一般にすべての陽電子β崩壊に対する競争過程であるが,ときには陽電子β崩壊を起こさない放射性元素で電子捕獲のみを起こすものがある(47Be,2451Cr,3167Ga, 49111In など).捕獲される軌道電子はたいていの場合K電子であり,その場合にK電子捕獲というが,ときにはL,M,…電子が捕獲されることもあり,それらのときはL,M,…電子捕獲という.K電子などの軌道電子が核に捕獲されると,K軌道などの内殻に空席ができ,それをより外殻の電子が埋める際,特性X線ないしオージェ電子が放出される.[別用語参照]オージェ効果
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報