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放射性元素 ホウシャセイゲンソ

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デジタル大辞泉の解説

ほうしゃせい‐げんそ〔ハウシヤセイ‐〕【放射性元素】

放射能をもつ元素原子核不安定で、自発的に放射線を放出して崩壊する。天然に存在するカリウムラジウムなどのほか、人工的に作られるアインスタイニウムノーベリウムなどがある。狭義には、安定同位体をもっていないウランなどをいう。単一原子をさす場合は放射性核種という。放射性原子

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百科事典マイペディアの解説

放射性元素【ほうしゃせいげんそ】

放射能を有する元素。一つの原子核をつくるためにとりうる陽子数と中性子数の組合せは多くあるが,安定なのはそのうちのいくつかだけで,それ以外は不安定であり,α線,β線などを放出して崩壊し(α崩壊β崩壊),あるいはγ線を出して安定な配置となる。
→関連項目ソディ放射性廃棄物放射線放射線治療ラジウムラムゼー

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世界大百科事典 第2版の解説

ほうしゃせいげんそ【放射性元素 radioactive element】

放射能をもつ元素をいう。天然に存在する天然放射性元素(自然放射性元素ともいう)と,人工的に製造される人工放射性元素とがある。しかし狭い意味では天然放射性元素(たとえばトリウムラジウムなど)のみをさし,また安定同位体をまったくもっていない元素(ラジウムやウランプルトニウムなど)のみをさすこともある。これまでに知られている原子の種類は,原子番号,質量数,エネルギー状態などを用いて表すと約1500種(核種といっている)あることがわかっている。

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大辞林 第三版の解説

ほうしゃせいげんそ【放射性元素】

放射性核種のみからなる元素。ウラン・トリウム・ラジウムなど。広義には放射能をもつ元素。放射性同位体を含む元素。また、人工放射性元素を除いて天然に存在するもののみを指すこともある。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

放射性元素
ほうしゃせいげんそ
radioactive element

放射能をもつ元素をいうが、放射能は、元素にではなく核種に帰属される性質であるから、放射性同位体radioactive isotope(ラジオ・アイソトープradioisotopeともいう)をもつ元素のことになる。しかし現在では、人工合成されたものを含めれば、すべての元素に放射性同位体があるので、天然の放射性同位体を含む元素を天然放射性元素、人工の放射性同位体のみからなる元素を人工放射性元素という。また、天然放射性元素には、すべての同位体(アイソトープ)が放射性のものもあるが、原子量の算出に長寿命で存在比の小さい放射性同位体の寄与を加えるものもある。たとえば、カリウムでは半減期約13億年のカリウム40(存在比0.0117%)が原子量算出に含まれるため、天然放射性元素とされる。一方、大気中にほぼ一定の比率で存在するために年代測定に利用される炭素14(半減期5730年)は原子量算出には含まれないので、炭素は天然放射性元素とはされていない。[岩本振武]

天然放射性元素natural radioactive element

天然放射性元素としては、19番カリウムから78番白金までにおける放射性同位体の存在比は小さい。84番ポロニウムから92番ウランまでは、すべての同位体が放射性である。
 ロシアのメンデレーエフが提出した周期表には各所に欠落があったが、希ガス(貴ガス)部分の大きな補充を含め、その大部分は次々に埋められていった。1896年フランスのベックレルによって発見された放射能は、元素確認の手段として利用されるようになったが、その当時、放射能は元素に固有の性質と考えられたため、新しく発見された放射性同位体は新元素であるとされ、それらは周期表ですでに位置を与えられた既知元素と同じ位置に収容されることになった。同位体と同じ意味で現在でも使われることがある同位元素ということばはそのことに由来している。ポロニウム、アスタチン、フランシウム、ラジウム、プロトアクチニウムなどの天然放射性元素は放射能を手掛りとして発見された。ポロニウム以降の原子番号の大きな天然放射性元素は、トリウム系列、ウラン・ラジウム系列(ウラン系列)、アクチニウム系列とよばれる天然放射性崩壊系列によって生成する。トリウム系列はトリウム232を出発核種として質量数4nnは整数)を保つ系列で、最終的に鉛208となる。ウラン系列はウラン238を出発核種として質量数4n+2を保つ系列で、最終的に鉛206となる。アクチニウム系列はウラン235を出発核種として質量数4n+3を保つ系列で、最終的に鉛207となる。崩壊系列にはこれらのほか、プルトニウム241から出発して質量数4n+1を保つネプツニウム系列があり、その最終核種はタリウム205である。[岩本振武]

人工放射性元素artificial radioactive element

43番テクネチウムと61番プロメチウムは超ウラン元素以外の人工放射性元素であるが、両元素ともに周期表では長らく欠落したままであった。前者は1937年、後者は1945年それぞれ人工合成された同位体として発見され、43番は人間の技術を意味するギリシア語technikosからテクネチウム、61番はギリシア神話で神から人間に火をもたらしたプロメテウスにちなんでプロメチウムと命名された。
 93番ネプツニウム以降の超ウラン元素はすべて人工放射性元素である。ただし、プルトニウムではウラン鉱物中での核反応によって生じたプルトニウム239が天然に存在するが、これは炭素14の場合と同様に、天然放射性同位体とはみなさないのが普通である。
 原子核に中性子、陽子、重陽子、α(アルファ)粒子、あるいは他の原子核を衝突させたり核分裂させたりすると新しい同位体を生成する。それらの多くは天然には存在せず、また放射性であり、そのようにしてすべての元素について放射性同位体が得られている。[岩本振武]

年代測定法

同位体の化学的性質がほとんど同じであることと、放射性同位体が一定の半減期で一定の崩壊形式をとることを利用して、地質学的あるいは考古学的試料の年代を測定することができる。マグマから岩石が晶出する際に、ある放射性同位体が岩石に取り込まれ、その崩壊によって生じた安定同位体がそのまま岩石内に貯留されていたとすると、残存している放射性同位体と生成した安定同位体の原子比ならびに半減期から、その岩石が晶出してから現在までに経過した時間、つまり年代を知ることができる。半減期からあまりかけ離れた年代の測定は困難であるが、カリウム‐アルゴン、ルビジウム‐ストロンチウム、ランタン‐セリウム、ウラン‐鉛などの組合せが地質学的年代の測定に利用される。大気中にほぼ一定の比率で含まれる炭素14は、地表での炭素循環のために生体内でも同じ比率で含まれている。生体が死ぬと、炭素14は半減期に従って減少するので、炭素の安定同位体に対する比率から、生体の死亡年代を算出することができる。この方法は考古学的試料の年代測定に利用される。[岩本振武]
『富永健・佐野博敏著『放射化学概論 第3版』(2011・東京大学出版会)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の放射性元素の言及

【化学】より

…この考え方は直線自由エネルギー関係として一般化され,反応性や性質の予測に用いられた。 20世紀の無機化学は放射性元素に関する研究によって大きく飛躍した。E.ラザフォードは1902年までに,放射能やそれに伴う蛍光は単純な化学反応によるものではなく,原子の壊変(他の原子への変換を伴う)によるものであること,放射能にはα線,β線,γ線の3種があることを確かめた。…

※「放射性元素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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