日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
Windows Azure
うぃんどうずあじゅーる
マイクロソフト社が提供する、企業や組織向けのクラウドコンピューティング・プラットフォームの名称。azureとは英語で「空色」のことである。2008年に発表し、2010年よりサービスを開始した。PaaS(パース)とよばれるサービスで、利用者は、個別のパソコン環境に拠(よ)ることなく、インターネットを経由してマイクロソフトが管理するデータセンターにアクセスし、そこでアプリケーションの作成、配布、管理などができる。アプリケーションの作成では、任意のプログラム言語やツール、OS(オペレーティングシステム)が使えるなど、利用者の環境に柔軟に対応する。Windows Azureによって可能になるサービスは、ウェブを利用した顧客のサポート、Android(アンドロイド)端末やiOS(アイオーエス)端末への一斉プッシュ通信、オンラインストレージの利用、データベース構築など多岐にわたる。既存の技術を利用できるため、開発環境の構築に時間や費用がかからないことが特徴といえる。料金は、時間とストレージの容量をもとに、利用実績に応じて課金される。
[編集部]