オペレーティングシステム(読み)おぺれーてぃんぐしすてむ(英語表記)operating system

翻訳|operating system

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

オペレーティングシステム
おぺれーてぃんぐしすてむ
operating system

コンピュータによる仕事を能率よく連続的に処理し、コンピュータシステムの運用を管理するためにつくられたプログラムの集まり。略してOSともいう。プログラムの実行およびコンピュータシステムのリソース資源)を管理することによって、システム全体の生産性を高めること、ならびにユーザー(使用者)の使いやすい機能を用意して、ユーザーの生産性もあわせて高めることを目的とする。オペレーティングシステムによって、1台の機械を何人ものユーザーで同時に使うことができる機械に変えたり、ネットワークに接続し分散システムを構成したり、インターネットを活用したりすることができる。MS-DOS(エムエスドス)、Windows(ウィンドウズ)、Mac OS(マックオーエス)、Unix(ユニックス)、Linux(リナックス)、MVSTRON(トロン)、携帯電話向けのSymbian(シンビアン)などがある。

[土居範久]

『清水謙多郎著『オペレーティングシステム』(1992・岩波書店)』『白石洋一著『コンピュータシステム入門――アーキテクチャからオペレーティングシステムまで』(2006・共立出版)』『河野健二著『オペレーティングシステムの仕組み』(2007・朝倉書店)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

オペレーティングシステム
operating system

コンピュータの有効利用をはかるための基本プログラムで,制御プログラムと処理プログラムとからなる。 OSと略称する。制御プログラムは主としてハードウェアの管理 (割り込み,入出力故障のチェックなど) ,タスク管理 (タスクの制御,主記憶・プログラム・時間などの管理) ,データ管理 (ファイル,入出力など) ,ジョブ管理 (ジョブ,コマンド,リソース割り付け,スケジューリングなど) を行なう。これが OSの中心であるが,広義には処理プログラムも含み,利用者のプログラムを機械語に翻訳するアセンブラコンパイラなどの翻訳プログラム,常用ルーチンなどを含むプログラミングシステムの総称。当初はデータの入出力および処理の過程をオペレータの介入なしに自動的に管理する目的で開発され,1960年代に発達したが,現在では複数のプログラムを同時並行処理できるもの,データの発生と同時に実時間処理のできるもの,タイムシェアリングシステム用のものなど各種の OSが実用化している。 OSはほとんどの場合,コンピュータのハードウェアとともにコンピュータメーカーから供給される。

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