Y合金(読み)ワイごうきん(英語表記)Y alloy

改訂新版 世界大百科事典 「Y合金」の意味・わかりやすい解説

Y合金 (ワイごうきん)
Y alloy

耐熱アルミニウム合金一種。アルミニウムに,銅4%,マグネシウム1.5%,ニッケル2%程度を加えた組成で,超ジュラルミンにニッケルを加えて耐熱性を改善した合金ともいえる。熱処理によって強度が上がる。鋳物および鍛造品として使用され,耐熱性を要求されるエンジン部品などの用途がある。
アルミニウム合金
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のY合金の言及

【アルミニウム合金】より

…Al‐Si‐Cu‐Mg系合金(AC4D)は,AC4BのSiとCuを少なくし,Mgを添加したもので,強度,靱性が改善されている。(e)Al‐Cu‐Ni‐Mg系合金(AC5A)は,Cu3.5~4.5%,Mg1.2~1.8%,さらにNi1.7~2.3%を加え,耐熱性をもたせたもので,Y合金とも呼ばれ,空冷シリンダーヘッドやディーゼルエンジンのピストンなど,とくに耐熱性を要する用途に使用される。(f)Al‐Mg系合金(AC7A,AC7B)は,耐食性のよいのが特徴であり,ヒドロナリウムHydronaliumとも呼ばれる。…

※「Y合金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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