20世紀西洋人名事典 「A.デボリーン」の解説
A. デボリーン
Abram Moiseevich Deborin
1881 - 1963
ソ連の哲学者。
カウナス生まれ。
本名ヨッフェ〈Ioffe〉。
ベルン大学哲学部で学ぶ。1907年よりメンシェビキに所属した。十月革命後はソビエト政権に協力し、マルクス主義を赤色教授養成学校などで教える。’26年には哲学雑誌「マルクス主義の旗の下に」の編集長となる。’28年に共産党に入党。’29年にはソビエト連邦科学アカデミー会員に選出された。’30年にレーニン的段階についての過小評価、ヘーゲル的観念論への偏向等についての批判を受けた後、哲学研究をやめ、政治・社会思想史に関する多くの著書を残した。主著に「弁証法的唯物論哲学入門」(’15年)。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報