AMD-K6-III

ASCII.jpデジタル用語辞典 「AMD-K6-III」の解説

AMD-K6-III

1999年1月に発表したAMDのx86互換プロセッサーAMD-K6-2をベースにしたプロセッサーで、従来は外付けだった2次キャッシュをコアチップに内蔵して性能を高めている。発表前はAMD-K6 3D+という開発コード名で呼ばれていた。クロック周波数としては、400MHz/450MHzがラインアップされている(1999年8月現在)。製造プロセスは0.25μm・5層メタルCMOSで、トランジスタ数は2130万個、またダイのサイズは118平方mmである。AMD-K6-IIIの特徴は3段階のキャッシュメモリーシステムである。1次キャッシュはAMD-K6-2と同じ64Kbytesだが、新たに256Kbytesの2次キャッシュがコアチップに内蔵された。この2次キャッシュはコアチップと同じクロック周波数で動作するため、外付けの2次キャッシュが最大100MHzのシステムバスのクロックで駆動されるのと比べて、その性能が大幅に向上している。また、従来は2次キャッシュとして働いていたマザーボード上のキャッシュメモリーは、AMD-K6-IIIでは3次キャッシュとして動作する。この3次キャッシュは最大2Mbytesまで実装可能で、これによりさらに性能を高められる。AMD-K6-IIIの上位機種としては、AMD Athlonがすでに登場している。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android