20世紀西洋人名事典 「E.フィルポッツ」の解説
E. フィルポッツ
Eden Phillpotts
1862.11.4 - 1960.12.29
英国の小説家。
インド生まれ。
筆名ハリントン・ヘクスト〈Harrington Hext〉。
ダートムアの自然、人情を背景とした田園小説(ダートムア小説)を発表し、ハーディーのウェセックス小説としばしば対比された。1921年には怪奇推理小説「灰色の部屋」を書いたほか、ハリントン・ヘクトス名義で推理小説を書いている。他に「赤げのレドメイン家」(’22年)、「闇からの声」(’25年)などの推理小説を書き、英文学特有の落ち着いた展開の中に、巧妙に仕組まれたプロットで本格推理小説史上傑作とされるものを多く生み出した。又、アガサ・クリスティの少女時代の創作の師としても有名である。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報