化学辞典 第2版 「E2脱離反応」の解説
E2脱離反応
イーツーダツリハンノウ
E2 elimination reaction
二分子脱離反応ともいう.塩基の作用による脱離反応において,反応速度が塩基の濃度と基質の濃度のそれぞれに一次で,全体として二次となる反応をいう.二つの原子または基(多くの場合,一方はH)の脱離がトランスの位置関係で協奏的に起こる立体特異的な反応である.一般に,SN2型反応と競合して起こるが,第一級または第二級アルキル基質に強塩基を作用させる場合にはE2脱離が優先する.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報