上皮成長因子受容体epidermal growth factor receptorの略称。正常組織においては多くの上皮細胞の細胞膜上にある受容体で、細胞の増殖や成長に関与する上皮成長因子(EGF)を認識する。そしてこれと結合して活性化し、細胞増殖を促進するように働くチロシンキナーゼ活性をもつ。細胞の増殖や分化だけでなく、臓器の発達や形成、維持に重要な働きをする。上皮増殖因子受容体、表皮成長因子受容体などともよばれる。
EGFRに遺伝子変異が起きると、悪性腫瘍(しゅよう)発症の原因となる。大腸癌(がん)、腎癌、非小細胞肺癌、前立腺(せん)癌などさまざまな悪性腫瘍で過剰な発現がみられ、癌細胞の増殖や浸潤、また遠隔転移に大きくかかわっていることがわかってきた。したがって、このEGFRチロシンキナーゼ活性を阻害することにより、癌細胞の増殖が抑えられるため、癌の治療薬としてEGFRチロシンキナーゼ阻害薬の開発が盛んである。
[編集部]
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報
ノーベルがスウェーデンアカデミーに寄付した遺産を基金とする世界的な賞。1901年以降行われ、毎年、物理学・化学・生理学および医学・文学・平和・経済学の6部門において、顕著な功績のあった人に授与される。...