最新 地学事典 「HIMU」の解説
ハイミュー
HIMU
High-μ
マントル由来の火山岩に見られる化学組成や同位体組成のバリエーションを説明するための,仮想のマントル端成分の一つ。high-μの略。206Pb/204Pb等の鉛同位体比が高いことで定義され,南太平洋クック-オーストラル諸島や大西洋セントヘレナ島の海洋島玄武岩に顕著。U/Pb比(μ=238U/204Pb)が高くなるような分化を受けた後,マントル内においてその状態を数十億年間保った物質とされる。成因については,外核に選択的にPbが失われたマントル物質,交代作用によりU/Pb比が変化したリソスフェア,海水による変質によってUに富んだ海洋地殻や沈み込みによる脱水反応によりPbが失われた海洋地殻がマントルへ沈み込んだものなどが提案されている。
執筆者:羽生 毅・岩森 光・宮崎 隆
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

