法則の辞典 「NML天体」の解説 NML天体【NML body】 ノイゲバウアー,マルツ,レイトン(Neugebauer,Martz,Leighton)の発見した近赤外線を強く放出する天体は,例外なく可視部の光度が著しく小さい.発見者の頭文字をとってNML天体と呼ばれている.白鳥座と牡牛座に見いだされ,それぞれNML-Cyg,NML-Tau と名づけられている.可視光線ではパロマー天文台の200インチ望遠鏡でようやく観測できるほどの暗い天体であるが,波長2.0 ~ 2.5μmの硫化鉛検出器をつけた赤外線望遠鏡では,全天随一の明るい星である.その後十数個発見されて,NML天体と総称されるようになった.比較的温度の高い (約3000K)の星の周囲に厚い宇宙塵の雲があり,これが星からの熱で加温されて700~1500Kの熱輻射を出すものと考えられている. 出典 朝倉書店法則の辞典について 情報