20世紀西洋人名事典 「R.ヤコブソン」の解説
R. ヤコブソン
Roman Jakobson
1896.10.11 - 1982
ソ連,米国の言語学者。
元・コロンビア大学教授,元・ハーバード大学教授,元・マサチューセッツ工科大学教授。
モスクワ生まれ。
20世紀を代表する言語学者の一人。1920年モスクワ高等演劇学校教授を経て、’20〜36年チェコスロバキアに滞在し、’26年プラハ言語学サークルを創設し、プラハ学派の代表的存在として構造主義音韻論を確立。’33年マサリク大学助教授。’39年ナチス・ドイツのチェコ侵略し際し、デンマークに逃れ、ノルウェー、スウェーデンを経て、’41年渡米し、’42年ニューヨークの高等研究自由学院教授、’46年コロンビア大学教授、’49〜67年ハーバード大学スラブ語・スラブ文学、一般言語学教授、’57年マサチューセッツ工科大学教授を歴任。広い知識と着想のよさにより20世紀の知性と言われ、彼の言語学の特徴はスラブ文献学を中心に言語を非常に広い基礎でとらえ、音韻論、記号論、詩論など数多くの業績がある。著書「失語症と言語学」(’41年)、「音声分析序説」共著(’52年)等。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報