20世紀西洋人名事典 「R.S.リンド」の解説
R.S. リンド
Robert Staughton Lynd
1892 - 1970
米国の社会学者。
雑誌編集者を経て、社会宗教研究所、社会科学研究協議会において、中小都市を調査。’31年コロンビア大学より博士号を取得し、以後’60年まで同大学で社会学の教鞭を執った。夫人の社会学者ヘレンと共同でインディアナ州マンシーを総合調査し、人間の基本的欲求の各分野ごとにアメリカ文化の基底を明らかにした「ミドルタウン」(1929年)、続いて大恐慌期における変動を階層や権力の分析をおりこみながら解明した「変貌するミドルタウン」(’37年)を著し、コミュニティー研究の先駆を成した。又’39年発表の「何のための知識か」において社会科学の没価値性を批判し、問題解決型の現実科学の重要性を説いた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報