化学辞典 第2版 「RHEED」の解説
RHEED
アールエッチイーイーディー
reflective high energy electron diffraction(反射高速電子回折装置)の略称.電子はX線と異なり電荷をもっており,物質との相互作用が強い.このため,電子線は物質の表面から深く貫入することができない.この性質を利用して,超高真空中,数十 keV で加速された電子線を物体の表面すれすれに照射し,反射電子線から得られる回折像より,表面近傍の構造を知ることができる.容易にリアルタイムで知ることができるので,固体表面の原子配列構造だけでなく,結晶成長,固体表面の吸着,脱離過程などの分析に利用される.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報