RockRidgeフォーマット

ASCII.jpデジタル用語辞典 の解説

RockRidgeフォーマット

CD-ROMに8.3形式を超えるロングファイル名を持つファイルを記録するために考案されたISO 9660の拡張フォーマット。RockRidgeフォーマットの仕様は、DECHewlett-Packard、SunなどのUNIXベンダーにより作成された。UNIX環境では、ロングファイル名を利用できる以外にも、ファイルは大文字/小文字区別が可能で、またユーザーID(uid)、グループID(gid)、ファイルのアクセス許可情報(パーミッション)などをファイルの属性として保持している。ISO 9660では、拡張属性レコード(XAR)が定義されており、これを利用すれば、これらの情報を格納できるようになっている。しかしこのXARは、ファイルレコードの直前に置かれる決まりになっているため、たとえばlsコマンド(ディレクトリに格納されたファイルを一覧するためのUNIXコマンド)でファイルを一覧すると、各ファイルのXARを読み出さなければならず、シークの遅いCD-ROMで多くのシークが発生してしまう。これに対しRockRidgeフォーマットでは、ISO 9660のディレクトリレコードが可変長であることを利用し、ここに定義されたシステムエリアにPOSIXファイル名、シンボリックリンク、uid、gid、パーミッション情報などを格納する。このためRockRidgeフォーマットは広く普及したISO 9660との上位互換性があり、8.3形式のファイル名も有効にできるので、既存のISO 9660システムでRockRidgeフォーマットのCD-ROMを読み出すことが可能になっている。またこれら以外のファイル属性もこのディレクトリレコードに記録しているため、RockRidgeフォーマットでは、XARを利用した場合のようなシークの問題も回避できる。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

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