ROM(読み)ロム

デジタル大辞泉 「ROM」の意味・読み・例文・類語

ロム【ROM】[read-only member]

read-only member》俗に、ネット上で自分からは発言せず他人の発言や掲示を読むだけに徹すること。また、その人。読み出し専用メモリーROM)になぞらえた語。
[補説]「ロムる」と、動詞のように使うこともある。

ロム【ROM】[read-only memory]

read-only memoryコンピューターで、データの読み出し専用の半導体記憶装置。一度記憶させた情報は電源を切っても消えないので、書き換えをしない固定プログラムなどに用いる。⇔ラム(RAM)

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精選版 日本国語大辞典 「ROM」の意味・読み・例文・類語

ロム【ROM】

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] read-only memory の略 ) 読み出しだけができるICの記憶素子アセンブリー言語ゲームソフトなど、変更しない固定プログラムを記憶するのに使用される。〔マイコンピュータ入門(1977)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ROM」の意味・わかりやすい解説

ROM
ろむ

コンピュータの読み出し専用記憶であるリードオンリーメモリーread-only memoryの略。ROMの内容は電源を切った後でも保存されていることから、不揮発性記憶装置とよぶ。ROMは読み出し専用なのでRAM(ラム)よりもアクセスを高速にすることができる。現在ではほとんど半導体素子が使われている。

 文字パターン発生器やコード変換器のように行う処理が一定でしかも多量に使われるものは、記憶すべき情報を素子の製造と同時に設定することができるので、マスクROMとよばれる。このROMは、情報を素子の構造として記憶しているので書き換えはできない。

 大量生産した素子に一度だけ大きな電流を流して情報を記憶させるものをPROM(ピーロム)(プログラマブルROM)とよぶ。PROMはマスクROMほどは固定的ではないが、周辺装置の制御プログラムのように一度設定すれば変更しないような情報を記憶するために使われ、PLA(プログラマブル論理アレイ)とよぶこともある。

 インタープリターのようにほとんど書き換える必要はないが、バグの修正のために書き換えができるようにしたROMもある。書き込むときには大きな電流を長い時間流す必要のあるEPROM(イーピーロム)(電気書き換え式)と、書き込みは電気的に行うが消去には紫外線を使うものがある。

[山本喜一]

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百科事典マイペディア 「ROM」の意味・わかりやすい解説

ROM【ロム】

Read Only Memoryの略。コンピューターで用いる情報の読出し専用記憶装置。記録されている情報の書換えができない点でRAM(Random Access Memory)とは異なるが,低価格,情報の破壊に対する安全性,読出しの高速性が利点。→半導体記憶装置
→関連項目CD-ROMBIOSファミリーコンピューターファームウェア

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IT用語がわかる辞典 「ROM」の解説

ロム【ROM】

《俗語》インターネットの電子掲示板メーリングリストにおいて、他の参加者のコメントやメッセージを読むだけで、自らは投稿しない参加者(利用者)。◇和製語。「read+only+member」の頭文字から。読み出し専用の半導体メモリーの意の「ROM」(「read only memory」の頭文字)に由来。⇒ROM(read only memory)ROMる

ロム【ROM】

データの読み出し専用の半導体メモリー。一度書き込まれたデータは、電源を切っても保持される。◇「read only memory」の頭文字から。読み出しと書き込みができるメモリーは「RAM(ラム)」という。⇒メモリーRAM

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「ROM」の解説

ROM

半導体素子を使った記憶装置のひとつ。データの読み出し専用のメモリー。RAMとは異なり、データの保持に電源を必要としない。パソコンでは、BIOSなどの格納に使われている。ROMという名前だが、実際にはマスクROMのようにデータをまったく書き換えられないタイプと、PROMのように、1度または何度も書き換えられるタイプがある。また、CD-ROMのように、読み出し専用の記憶媒体の名前に使用されることもある。転じて、インターネットの掲示板において、読むだけで書き込みを行わない状態を「ROM」という。

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パソコンで困ったときに開く本 「ROM」の解説

ROM

「リードオンリー・メモリー」の略で、読み取り専用のメモリーのことです。ソフトの入っているCD-ROMなどの「ROM」もこれです。
⇨RAM、メモリー、リードオンリー

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ROM」の意味・わかりやすい解説

ROM
ロム

「ロム」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のROMの言及

【ジプシー】より

…ヨーロッパを主として,日本など一部の国を除く世界各国に散在している少数民族を指す他称(英語)。ジプシー自身は,自分たちのことをロムromとかロマroma(複数形),あるいはロマニチェルromanichelなどといっている。これらは彼らの言葉で〈人間〉を意味し,軽蔑的なニュアンスがまったくないから,最近ではジプシーのことをロマとか,ロマニーRomany,彼らの言葉をロマニー語と呼ぶことが多くなっている。…

【家庭用ゲーム機】より

… そこで1983年に任天堂が発売した家庭用ゲーム機がファミリーコンピューター(通称ファミコン,1998年3月現在累計出荷台数6162万台)である。ファミリーコンピューターのハードウェア構成は,本体には家庭用テレビ受像器への出力装置,入力用の数個のボタンと最小限のRAMとROMしかもたない,ビデオゲームに特化したものである。しかし,専用ハードウェアにもとづくゲーム機と異なり,ファミリーコンピューターではゲーム機としての性能はプログラムに大きく左右される。…

【記憶装置】より

…半導体記憶や磁気記憶より歴史が新しく,実用化されたのは1980年以降である。光記憶の媒体としてはこれまで読出し専用のCD-ROMが使われてきたが,98年以降,次第にDVD-ROM,DVD-RAMなどによって置換されようとしている。これらはレーザー光を使用して読み書きする。…

※「ROM」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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