出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
… 家内労働の歴史は古いが,スウェッティング・システムの禁止を目的とした規制の歴史は,世界的にみてかなり新しい。1890年代にニュージーランド,オーストラリアで賃金保護法が制定されたのをかわきりに,1911年ドイツ,13年にイギリスで家内労働法が成立し,20年代までには世界の先進国のなかで一般化した。しかし今日なお家内労働問題は根本的に解決されていない。…
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[適用範囲と決定機関]
最低賃金の適用範囲と決定機関は,国によってまちまちである。適用範囲については,(1)家内労働のみを適用対象にするもの(家内労働法という),(2)低賃金業種を対象にするもの,(3)組織率の高い産業に適用されるもの(協約の効力拡張),(4)全産業に適用されるもの,の別があり,決定機関には,(a)労・使・中立で構成される3者構成の賃金審議会が諮問を受けるもの,(b)賃金委員会が決定するもの,(c)仲裁裁判所が決定するもの,(d)労働協約で定めた最低賃金の効力を拡大して,その協約に参加していない労使をも拘束するもの,(e)法律でじかに金額を定めるもの,の別がある。イギリスの賃金審議会法は(2)(a),アメリカの連邦法(公正労働基準法)は(4)(e),フランスでは(1)(a)と(3)(d)のほか,全職業的最低成長賃金SMICといわれる(4)(a)がある。…
※「家内労働法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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