伝上杉憲方墓(読み)でんうえすぎのりかたのはか

国指定史跡ガイド 「伝上杉憲方墓」の解説

でんうえすぎのりかたのはか【伝上杉憲方墓】


神奈川県鎌倉市極楽寺にある上杉憲方のものと伝えられる墓。墓は極楽寺坂の南側山裾の道路脇に位置している。この一帯は極楽寺の子院西方寺跡といわれるところで、墓塔の周辺には遺存状態がよい五輪塔や多層塔などが残されていることから、1927年(昭和2)に国の史跡に指定された。上杉憲方は南北朝時代に活躍した武将で、兄弟が相次いで死んだため家督を継ぎ、山ノ内に居館を構えたため、山内上杉氏と称された一族の祖でもある。墓塔には銘文はなく伝承があるだけだが、安山岩製の7層で総高292cm。相輪は伏鉢、受花、九輪上に水煙が残っており、その上部は欠損しているが、関東地方では類例をみない均整のよさをとどめている。江ノ島電鉄極楽寺駅から徒歩約5分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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