デジタル大辞泉
「水煙」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
すい‐えん【水煙・水烟】
- 〘 名詞 〙
- ① 水がこまかに飛び散って煙のように見えるもの。みずけむり。みずしぶき。もや。
- [初出の実例]「嵆宅晴を迎へて庭月暗し 陸池日を逐うて水煙深し〈具平親王〉」(出典:和漢朗詠集(1018頃)上)
- [その他の文献]〔梁簡文帝‐登烽火楼詩〕
- ② ( 形が火に似ているのを忌み、同時に火を調伏(ちょうぶく)する縁起からいう ) 仏語。塔の九輪(くりん)の上部にある火焔(かえん)形の装飾。
- [初出の実例]「上火珠者、最上金宝珠、我俗忌二憚称一レ火故呼為二水円一」(出典:寂照堂谷響集(1689)一)
- ③ 中国で、タバコをのむときに用いる器具。煙を水に通してのむもの。
みず‐けぶりみづ‥【水煙】
- 〘 名詞 〙 ( 「みずけむり」とも )
- ① 水面にたちこめる霧。水蒸気。水気。
- [初出の実例]「沢辺でも芹やきするか水烟(ケフリ)〈作者不知〉」(出典:俳諧・毛吹草(1638)五)
- ② 水が四方に細かくとび散って煙のようにみえるもの。
- [初出の実例]「水けふりたえず立しは此山の神にたむけか常香の滝」(出典:狂歌・銀葉夷歌集(1679)九)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
普及版 字通
「水煙」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
Sponserd by 
水煙【すいえん】
塔の九輪の上につける飾り。実際は火炎をかたどったものだが,火を避けるという意味で工匠がこう呼んだものといわれる。天人の舞い降りる姿を表した薬師寺の水煙は有名。
→関連項目相輪
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
Sponserd by 
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
Sponserd by 
世界大百科事典(旧版)内の水煙の言及
【相輪】より
…下から方台状の露盤(ろばん),倒椀形の伏(覆)鉢(ふくばち),ついで請(受)花(うけばな)と重ね,柱となる刹管(さつかん)を立てて宝輪を九つとりつける(九輪)。さらに上に,透彫の水煙(すいえん)4枚を放射状に配し,その上に竜車(りゆうしや),最上端部に宝珠(ほうしゆ)をおく。日本の相輪の全長は,塔総高の3分の1から4分の1を占める長大なものが多い。…
※「水煙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
Sponserd by 