朝日日本歴史人物事典 「上杉憲方」の解説
上杉憲方
生年:建武2(1335)
南北朝・室町時代の武将。関東管領。憲顕の子。安房守。父憲顕に従って成長し,その死後は兄弟の能憲・憲春と共に公方足利氏満を補佐。康暦1/天授5(1379)年に憲春の跡を継いで関東管領となり,武蔵・上野・伊豆の守護を兼ねる。翌年には下野の小山義政討伐の大将として出陣し,永徳2/弘和2(1382)年にこれを滅ぼした。一時期辞任していたこともあるが,結局15年の長きにわたって管領の職にあり,鎌倉府の政務を主導した。鎌倉北辺の山内に住んでいたといい,憲方の流れを山内上杉氏と呼ぶが,この家の基礎は憲方の代に固まったといえよう。
(山田邦明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報