大伴黒主(読み)おおとものくろぬし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大伴黒主」の意味・わかりやすい解説

大伴黒主
おおとものくろぬし

平安時代中期の歌人。六歌仙の一人。弘文天皇皇子与多 (よた) 王の孫ともいわれる。近江に代々居住した豪族で,園 (おん) 城寺を延暦寺の別院とし,その別当をつとめたらしい。家集はないが,『古今集』以下の勅撰集に 10首ばかり入集し,醍醐天皇の大嘗会 (だいじょうえ) の風俗歌を詠進し,宇多上皇の石山寺御幸の際に歌を献上している。また,凡河内躬恒 (おおしこうちのみつね) の『論春秋歌合』の歌人に仮託され,謡曲『草子洗小町』に登場するなど,伝説的な面もある。

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