生没年未詳。『万葉集』末期の歌人。別名紀小鹿(おしか)。紀鹿人(かひと)の娘で、安貴王(あきのおおきみ)の妻。『万葉集』に12首の短歌が所収。このうち5首が大伴家持(おおとものやかもち)への贈歌。いずれも友交関係による社交的な歌であるが、当時の一般的傾向として恋歌的な、あるいは諧謔(かいぎゃく)的なことば遣いが持ち込まれる。「戯奴(わけ)がためわが手もすまに春の野に抜ける茅花(つばな)そ召して肥えませ」など、当時の新風の一典型といえる。事実とは異なる恋や、言語遊戯的な諧謔を通して、和歌が社交の重要な具となりつつあった。また一方では、月下の梅への観照による新しい風流の歌をも詠んでいる。
[鈴木日出男]
ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...