デジタル大辞泉
「にけり」の意味・読み・例文・類語
に◦けり
[連語]《完了の助動詞「ぬ」の連用形+過去の助動詞「けり」》…てしまった。…たことだ。
「時世経て久しくなり―◦ければ、その人の名忘れ―◦けり」〈伊勢・八二〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
に‐・けり
(完了の助動詞「ぬ」の連用形に過去の助動詞「けり」の付いたもの) すでに完了している
事柄について、その
事実にあらたに気づいた
気持を表わす。
詠嘆の気持を伴うことが多い。…してしまった(ことよ)。…してしまっている(ことだなあ)。
※
古事記(712)中・
歌謡「すすこりが 醸
(か)みし
御酒(みき)に 我酔ひ邇祁理
(ニケリ)」
※
古今(905‐914)春下・一一三「花の色はうつりにけりないた
づらに我身世にふるながめせしまに〈
小野小町〉」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報