イヌコリヤナギ(犬行李柳)(読み)イヌコリヤナギ(英語表記)Salix integra

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

イヌコリヤナギ(犬行李柳)
イヌコリヤナギ
Salix integra

ヤナギ科の落葉小低木で,高さ2~3mになる。日本,朝鮮半島,ウスリー地方に分布し,日当りのよい水辺や湿地に生育する。小枝はまっすぐ伸び,無毛,黄褐色で,葉を対生することが多い。葉は長楕円形で長さ4~10cm,幅 1.3~2cm,柄がきわめて短く,基部は円形または浅い心形になる。3~5月頃,葉の展開に先立って開花し,円柱状に密に花 (→尾状花序 ) をつける。雌雄異株。雄花序は長さ 1.5~2.4cmで,各雄花は花被がなく,花糸が合生した2本のおしべをもつ。雌花序は長さ 1.5~2.5cmで,各雌花には卵形子房がある。和名コリヤナギ (行李柳)に似るが役に立たないという意味である。

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