タイサンボク(泰山木)(読み)タイサンボク(英語表記)Magnolia grandiflora; bull bay

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タイサンボク(泰山木)」の意味・わかりやすい解説

タイサンボク(泰山木)
タイサンボク
Magnolia grandiflora; bull bay

モクレン科の常緑高木。北アメリカ南部の原産で,日本には明治初期に伝えられ,公園や庭によく植えられている。樹高 30mに達し,枝は太く樹形が美しい。樹皮淡褐色で薄く,鱗状にはげる。葉は互生し,厚く大型の長楕円形全縁で表面に光沢があり,裏面には赤褐色の毛が密生する。初夏に,枝の先端に直径 15~20cmもの大型の白色花をつける。花は強い芳香を放ち,3枚の萼片が花弁状になり,さらに,普通6枚ある花弁は倒卵形厚いおしべは多数で花糸が紫色果実は長さ 8cmほどの楕円体で緑白色の短毛におおわれ晩秋に熟する。成熟後心皮が開裂し赤色種子を放出する。アメリカではこの葉をクリスマスの装飾に用いる。

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