タブレット型コンピュータ(読み)タブレットがたコンピュータ(英語表記)tablet computer

翻訳|tablet computer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

タブレット型コンピュータ
タブレットがたコンピュータ
tablet computer

ノート型コンピュータスマートフォン中間の大きさのコンピュータ。初期のものは従来型のキーボードかタッチペンスタイラス)を使う入力が多かったが,今日ではディスプレイにじかに触れて操作するタッチスクリーン式が主流。1957年の Stylator,1961年の RAND Tabletのようなタッチペンを使ったコンピュータ入力機器を前身とする。1968年にはアメリカ合衆国のユタ大学の大学院生アラン・ケイが小型で高性能なタブレット型コンピュータ(のちの「ダイナブック Dynabook」)の構想を発表したが,実現にはいたらなかった。1987年に発表されたケンブリッジリサーチの Z88とリーナス・テクノロジーズの Write-Topが,最初のタブレット型コンピュータである。Z88は重さわずか 900gで,フロッピーディスクドライブ内蔵のため 4kgの重さがあった Write-Topに比べて,はるかに持ち運びが容易だった。2010年,アップルiPadを発表。iPadは,9.7インチのタッチスクリーンを搭載した厚さ約 12mm,重さ約 700gのタブレット型コンピュータで,基本操作は同社のスマートフォン iPhoneと同じ。アップルは大手出版社数社と提携して iPad用の電子書籍(→電子出版アプリケーション iBooksを開発,iBookストアも開設した。iPadに続いて,サムスン電子のギャラクシータブ Galaxy Tab,モトローラのズーム Xoom,ヒューレット・パッカードのタッチパッド Touchpad,アマゾン・ドット・コムのキンドル・ファイア Kindle Fireなどが続々と発売された。2009年には 200万台だった全世界のタブレット型コンピュータの売り上げは,翌 2010年には 2000万台へと爆発的に増加した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android