ニューリー(英語表記)Newry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニューリー」の意味・わかりやすい解説

ニューリー
Newry

イギリス北アイルランド南部,ニューリー・モーン地区の行政府所在地。アイルランド語では An tLúr。旧ダウン県に属する。カーリングフォード湾とモーン山地にほど近いクランライ川とニューリー運河沿いに位置する。1144年頃,聖マラキがクランライ川のほとりに建造したシトー会修道院を中心に発展し,1157年に勅許都市となった。アイルランド語名 Iubhar Cinn Trághaは「水路の先端に立つイチイの木」の意で,不死の象徴であるイチイを聖パトリックが植えたことにちなむといわれる。丘陵に挟まれた窪地にあるため,13世紀から 17世紀にかけてしばしば攻撃を受け,1689年にはイングランド王ジェームズ2世軍隊に攻められ焼き払われた。1578年にはアイルランド初のプロテスタント教会,聖パトリック教会が建造された。カトリックのドロモア司教の司教座があり,1825年には聖パトリック・聖コールマン大聖堂が完成した。おもな産業はリンネルや綿の繊維・織物工業,防水服の製造,食品加工,花崗岩採掘など。人口 2万7433(2001)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android