パートタイム労働者(読み)パートタイムロウドウシャ(英語表記)part‐time worker

デジタル大辞泉 「パートタイム労働者」の意味・読み・例文・類語

パートタイム‐ろうどうしゃ〔‐ラウドウシヤ〕【パートタイム労働者】

短時間労働者

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「パートタイム労働者」の解説

パートタイム労働者

通常の労働時間(フルタイム)を働く労働者と比較して、短い時間(パートタイム)雇用される労働者。パートタイム労働者の数は調査の定義によって異なる。総務省の「労働力調査」で、平均週就業時間が35時間未満の雇用者(非農林業)は、2005年で1266万人(うち女子は882万人)、雇用者に占める短時間雇用者比率は24.0%。この比率は1970年には6.7%であった。女子の比率が高いことが特徴であり、短時間雇用者全体の69.7%に達している。パートタイム労働者の中には、労働時間数は週35時間以上で、フルタイム労働者とほとんど同じ仕事をしている者もいる。正社員との労働条件の格差は大きく、厚生労働省は2003年10月、短時間労働者について、就業実態、通常の労働者との均衡などを考慮して待遇すべきである(均衡待遇)ことなどの一連措置を、「改正パートタイム労働指針」として施行した。社会保険制度の適用拡大も重要課題である。07年5月には、パートタイム労働法(正式名称:「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)の改正(「改正パート労働法」)が可決・成立し、08年4月1日から施行されることとなった。 今回の主な改正点は、(1)短時間労働者の通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保(2)通常の労働者への転換推進を図ること(3)雇い入れに際して雇用条件の明文化の3点である。しかし、その実効性については(1)フルタイムで働く場合は対象外であること(2)対象者が限定的で、基準があいまいであること、などの問題点が指摘されている。

(桑原靖夫 獨協大学名誉教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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