フィルクスニー

百科事典マイペディア 「フィルクスニー」の意味・わかりやすい解説

フィルクスニー

チェコ生れの米国のピアノ奏者。フィルクシュニーともいう。モラビア地方に生まれ,5歳の折ブルノでヤナーチェク師事。ピアノと作曲を学ぶ。1929年−1930年J.スークにも作曲を師事し1932年ニューヨークでシュナーベルに学んだ。1920年プラハでデビューし,1933年ロンドン,1938年ニューヨークにデビュー。1940年米国に定住し市民権を取得。ジュリアード音楽学校などで教鞭(きょうべん)をとった。日本では1978年の初来日まで無名に近かったが,欧米では早くから名声を獲得。師ヤナーチェクの作品をはじめ幅広いレパートリーに彫りの深い演奏を聴かせ,マルティヌーらから作品を献呈された。最晩年には共産政権崩壊後の母国に一時帰国しクベリークチェコ・フィルハーモニー管弦楽団と共演,人々の歓呼に迎えられている。協奏曲,室内楽曲,ピアノ曲などの作品も残した。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android