フォチオス(英語表記)Photios

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フォチオス」の意味・わかりやすい解説

フォチオス
Photios

[生]820頃.コンスタンチノープル
[没]891.2.6.
コンスタンチノープルの総主教。ギリシア正教会の伝統の擁護者で,9世紀のビザンチン・ルネサンスの指導者。帝室アカデミーの哲学教授であったが,政変による総主教イグナチオスの失脚後,858年総主教に選ばれた。 863年破門されたが,877年再び総主教となり,886年にレオ6世の教唆により退任ブルガリアモラビア,ロシアに対するビザンチンの宗教的影響を拡張した。主著『文献目録』 Bibliothecaは『万巻抄』 Myriobiblionとも呼ばれ,みずからの読破した 280の著作の批判的抄録で,これにより,今は失われた古代著述家面影を偲ぶことができる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android