憲宗(読み)ケンソウ(その他表記)Xiàn zōng

デジタル大辞泉 「憲宗」の意味・読み・例文・類語

けん‐そう【憲宗】

[1208~1259]モンゴル帝国第4代皇帝在位1251~1259。名は蒙哥マングフビライの兄。カラコルムに都し、内政を整え、弟らに雲南チベット・ペルシアを攻めさせ、1257年、自ら南宋攻略に参加陣中病死。メンゲ=ハン

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精選版 日本国語大辞典 「憲宗」の意味・読み・例文・類語

けん‐そう【憲宗】

  1. モンゴル帝国の第四代皇帝(在位一二五一‐五九)。名はモンケ。フビライをチベットに派遣し、フラグ西アジアに遠征させて版図拡大。のちフビライと対立し、南宋攻撃中に急逝。モンケ=ハン。(一二〇八‐五九

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改訂新版 世界大百科事典 「憲宗」の意味・わかりやすい解説

憲宗 (けんそう)
Xiàn zōng
生没年:778-820

中国,朝の第11代皇帝。姓名李純。在位805-820年。安史の乱後,横暴をきわめた藩鎮勢力を弾圧,唐朝の威信回復につとめた。中興の英主と仰がれるように一応の成功はおさめたが,藩鎮の弱体化にともない地方の治安が乱れ,流賊発生の因を招いた。のち不老長生の術に凝り,丹薬の常用により一種水銀中毒にかかり,動揺した側近は離反し,宦官陳弘志らに毒を盛られて終わった。憲宗の治下は韓愈,柳宗元,白居易等が文学史上活躍した時期でもあった。彼らはいずれも憲宗の逆鱗にふれ流謫に処せられたが,韓愈,柳宗元は古文運動をおし進め新たな散文の世界を切りひらいたことで知られる。
執筆者:


憲宗 (けんそう)
Xiàn zōng

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「憲宗」の意味・わかりやすい解説

憲宗
けんそう
(778―820)

中国、唐朝第11代の皇帝(在位805~820)。姓名は李純(りじゅん)。病父順宗を弑(しい)し宦官(かんがん)倶文珍(ぐぶんちん)らに擁立されて即位した。安史の乱後、藩鎮の勢力が強まり中央の威令の行われぬ状態を改めるのに精励し、直轄の禁軍を強化し、裴(はいき)の税制改革などによって軍費の充実を図り、西川、河東、淮西(わいせい)以下諸藩を平定して帝の統制に服せしめ、中興の英主とうたわれた。その治世は韓愈(かんゆ)、白居易ら文人の活躍で、元和の盛世として知られる。後嗣争いにより宦官陳弘志(ちんこうし)らに暗殺された。

[池田 温]


憲宗(元)
けんそう

モンケ・ハン

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旺文社世界史事典 三訂版 「憲宗」の解説

憲宗
けんそう

778〜820
唐第11代皇帝(在位805〜820)
名は純。順宗の長子。彼は当時割拠していた藩鎮(節度使)の制御,支配体制の再建に精励し,中興の英主とされた。晩年,不老長寿の服薬に熱中して政治も乱れ,ついに820年宦官に暗殺された。彼の時代の元和中興 (げんなちゆうこう) は古い支配体制が崩れ,その後の政争と混乱に向かう転換期であった。

憲宗(元)
けんそう

モンケ=ハン

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百科事典マイペディア 「憲宗」の意味・わかりやすい解説

憲宗【けんそう】

モンケ

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「憲宗」の解説

憲宗(けんそう)

モンケ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「憲宗」の意味・わかりやすい解説

憲宗[元]
けんそう[げん]

「モンケ(蒙哥)」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の憲宗の言及

【元】より

…この通商協定がホラズム国側の背信によって破られたとき,平和裏の安定成長を期待していたモンゴル帝国は態度を一変して,西域大遠征を敢行し,以後3代にわたる東西経略をへてようやく一段落する。 すなわち第2代オゴタイ・ハーン(太宗)の治世にはロシア諸侯国が服属し金王朝および蒲鮮万奴(在位1215‐33)の大真国が併合され,続く第4代モンケ・ハーン(憲宗)の治世にはアッバース朝の討滅と高麗,西蔵,安南の内属が決定し,ついに西は地中海から東は日本海にわたる帝国最大の版図が実現されることになる。この間,太祖は広大な領地を割いてアルタイ山以西の草原に諸子(長男ジュチの嫡子バトゥ,次男チャガタイ,三男オゴタイ)を,興安嶺左右の地には諸弟(次弟カッサールの諸子,三弟カチウンの諸子,四弟オッチギン)を分封し,ここにハーンを頂点とするモンゴル朝廷は一族諸王を頂く遊牧封建諸侯国(ウルス)を左右に率いて南方に征服した定住文化地域(中国,ウイグリア,ソグディアナ)を直轄領とする大モンゴル帝国の支配体制を整えたわけである。…

【モンケ】より

…トゥルイの長子。憲宗は廟号。フビライとフレグ(フラグ)の兄。…

※「憲宗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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