モウソウチク(孟宗竹)(読み)モウソウチク

百科事典マイペディア 「モウソウチク(孟宗竹)」の意味・わかりやすい解説

モウソウチク(孟宗竹)【モウソウチク】

イネ科の大型のタケ。中国原産で,日本には18世紀前半に渡来したといわれ,北海道南部以南の各地に広く栽植される。茎は高さ10〜20m,太く,円筒形で肉は厚い。葉は小枝に2〜8枚つき披針形で小さい。まれに開花たけのこは美味で食用とされ,市場に出るものの大部分は本種。茎を細工物床柱,箒(ほうき)などとする。
→関連項目タケ(竹)マダケメンマ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モウソウチク(孟宗竹)」の意味・わかりやすい解説

モウソウチク(孟宗竹)
モウソウチク
Phyllostachys heterocycla var. pubescens; bamboo shoot

イネ科のマダケ属の1種。中国原産で古く琉球を経て日本に入り,現在では日本各地に栽培される普通のタケである。稈は太くて長く,ときには 20mをこえる。密に分枝し,葉は披針形で長さ 10cmほどになる。花はまれに開花するが,全株に無数につき,長円筒形で重なり合った鞘包の中に集っている。他のタケとの区別節間の短いこと,節が一輪状であることである。たけのこが大きく味がよいので食用として栽培する。稈は太いのであらゆる建築材や器具に用いられる。タケの皮は包装用とする。

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