保革共存政権(読み)ほかくきょうぞんせいけん(英語表記)cohabitation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「保革共存政権」の意味・わかりやすい解説

保革共存政権
ほかくきょうぞんせいけん
cohabitation

大統領首相という権力中枢保革が同時に存在する状態を示す。フランスの第五共和政は大統領に強大な権力を集中させ,大統領の出身政党が国民議会 (下院) の過半数を占めてきたため,国家権力の統一性は揺るがなかった。しかし,1986年3月の総選挙で保守連合が勝利した結果,社会党ミッテラン大統領が保守政党共和国連合のシラク総裁を首相に指名し,行政権の二重性の状態が初めて現出した。 88年5月の大統領選挙でミッテランが再選され議会を解散するまで,大統領と首相は互いに妥協しつつ,微妙なバランスを保った。 1993年3月の総選挙で社会党が大敗し,再び保革共存政権が誕生した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android