化学辞典 第2版 「充填剤(材)」の解説
充填剤(材)
ジュウテンザイ
filler
プラスチックの強度,実用性,耐久性などを改良したり,特別な性質をもたせたり,価格を安くするために増容,増量をはかるなどの目的で混合される不活性な物質をいう.化学的に不活性,樹脂中への分散が良好なこと,安価なことなどが必要とされる.強化剤としては,木粉,セルロース,布,合成繊維,ガラス繊維,ガラス粉など,各種の特性賦与剤としてはマイカ,グラファイト,ある種の可塑剤,二硫化モリブデン,酸化アンチモン,増量剤としては炭酸カルシウム,クレー,けいそう土,亜鉛華,焼きセッコウなどが使用される.ゴムの場合にも充填剤ということばを用いることもあるが,一般には配合剤とよばれ,補強の目的で配合されるもの(補強剤)としては,カーボンブラック,炭酸カルシウムなどがある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報