児童自立支援事業(読み)じどうじりつしえんじぎょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「児童自立支援事業」の意味・わかりやすい解説

児童自立支援事業
じどうじりつしえんじぎょう

社会的な環境や保護に恵まれずに不良行為を行なったり,生活指導などを要する児童心身健やかに育成されるべき権利を保障し,適正な環境と指導を与えて自立を支援することを目的とする事業。かつては教護事業と呼ばれた。事業の主体は国,都道府県その他で,その中心施設は児童自立支援施設であるが,児童福祉司児童委員職務の一部として児童の保護および指導にあたっている。対象は不良行為を行なった児童またはそのおそれのある児童,および家庭環境などの理由で生活指導などを要する児童で,児童相談所が必要を認めたものなど。第2次世界大戦前は感化法 (1900) ,少年教護法 (1933) ,児童虐待防止法 (1933) などに基づいて行なわれていたが,これは孤児,貧困児,不良少年などの特殊児童のみを対象とした救済事業であった。戦後児童福祉法 (昭和 22年法律 164号) に基づき,全児童を対象とする積極的な児童福祉事業の一環として位置づけられた。

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