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児童自立支援施設 じどうじりつしえんしせつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

児童自立支援施設
じどうじりつしえんしせつ

児童福祉法 (昭和 22年法律 164号) 44条に基づき,不良行為を行なった児童や家庭環境その他の環境上の理由により生活指導などを要する児童の自立を支援する施設。少年法 (昭和 23年法律 168号) の規定に基づく家庭裁判所からの送致によるほか,保護者の長期にわたる養育怠慢・放棄などにより基本的な生活習慣の習得がなされていない児童らに対しては,児童相談所所長の報告などにより,都道府県知事入所または通所措置をとる。各施設には児童自立支援専門員,児童生活支援員,嘱託医などの職員が配置され,個々の状況に応じて社会で自立した生活を送るための指導を行なうとともに,退所者に対する相談や援助も行なっている。 1900年の感化法制定により設置された感化院が起源。少年教護院教護院を経て 1998年から児童自立支援施設の名称が用いられている。少年院と異なり強制的措置は原則として認められず,児童の行動の自由を制約する必要のあるときは家庭裁判所に送致しなければならない。

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知恵蔵の解説

児童自立支援施設

不良行為やその恐れのある児童及び、家庭環境などの理由により生活指導が必要な児童を入所または通所させ、必要な指導と自立を支援することを目的とした児童福祉施設。明治時代の感化院をその前身とし、戦後、児童福祉法に基づき教護院が規定され、児童福祉法改正により1998年4月から現在の名称と機能に変更された。自立支援を目的とすること、不良行為だけでなく生活指導が必要な児童へ対象を拡大したこと、施設長に入所児童の就学を義務付けたこと、自宅などからの通所方式が新設されたことが主な変更点である。また、2004年の法改正により退所児童のアフターケアの機能も追加された。小規模な寮単位で児童自立支援専門員が、児童別の自立支援計画に基づいて支援を行っている。殺人を犯した児童なども家庭裁判所の審判を通し入所しており、様々な情緒・行動上の問題を抱えた児童を支援する特質から、その体制の充実が求められている。全国に58カ所あり、そのうち国立の施設として、武蔵野学院(男子)、きぬ川学院(女子)がある。

(中谷茂一 聖学院大学助教授 / 2007年)

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

児童自立支援施設

児童福祉法に基づいて都道府県などが全国58カ所に設置する。1998年の同法改正までは教護院と呼ばれた。対象は18歳未満の男女。入所に至るには、家裁から施設に送る保護処分決定を受けた場合のほか、非行や虐待を理由に児童相談所が入所を勧め、保護者が同意した場合などがある。寮生活を送りながら昼は学校と同じ内容の授業を受け、夕方は部活動や施設清掃などの作業に励む。

(2012-06-09 朝日新聞 朝刊 大阪市内 1地方)

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デジタル大辞泉の解説

じどうじりつしえん‐しせつ〔ジドウジリツシヱン‐〕【児童自立支援施設】

児童福祉法に基づく児童の福祉施設の一。平成9年(1997)同法改正により教護院から名称変更。不良行為をした児童や将来不良行為をするおそれのある児童、および環境上の理由で生活指導を要する児童を入所させ、または保護者のもとから通わせて、社会生活に適応するよう指導を行い、その自立を支援することを目的とする施設。

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百科事典マイペディアの解説

児童自立支援施設【じどうじりつしえんしせつ】

旧称は教護院。不良行為をなし,またはなす恐れのある児童(18歳未満)を入院させ,教護するための福祉施設。児童福祉法に基づく。1900年創設の感化院,これに代わる1933年創設の少年教護院の後身。
→関連項目触法少年保護処分

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大辞林 第三版の解説

じどうじりつしえんしせつ【児童自立支援施設】

不良行為を行なった、またはするおそれのある児童などに対し、入所や通所により必要な指導を行い、自立を支援する児童福祉施設。1997年(平成9)児童福祉法の改正により、教護院を改称。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

児童自立支援施設
じどうじりつしえんしせつ

児童福祉法が定める施設。全国に58か所(2007年時点)あり、国公立、民間など運営形態はさまざま。従来「教護院」とよばれ、児童相談所や家庭裁判所が「不良行為をなし、またはなすおそれがある」と判断した児童を入所対象としてきたが、1998年(平成10)4月の法改正で改称され、「家庭環境その他の理由により生活指導等を要する児童」も対象に加えて、通所者も受け入れることになった。家裁の保護処分では14歳未満の少年は少年院ではなく、児童自立支援施設に送致される。改革の背景には定員に対し約4割という入所率の低さがあった。[岡本 順]

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