精選版 日本国語大辞典 「児童虐待防止法」の意味・読み・例文・類語
じどうぎゃくたい‐ぼうしほう ‥バウシハフ【児童虐待防止法】
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児童に対する虐待防止を目的に、児童を保護する責任のある者を対象とした法律。
日本における児童虐待防止の必要性は早くから説かれていたが、1930年代の不況期に母子心中やもらい子殺し、児童身売りなどが続出したところから、1933年(昭和8)制定されたのが(旧)児童虐待防止法である。当時は14歳未満の児童に対し、親権者または雇用者が曲芸や物ごい、酌婦、女給などに使用することを制限または禁止することなどをうたっていたが、実際には適用件数も少なく実効性に乏しかった。第二次世界大戦後、児童福祉法の成立により1947年(昭和22)12月31日廃止された。
その後、社会情勢の変化に伴って児童虐待が深刻化したことや、1989年に国連で、「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」が採択され、日本も1994年(平成6)批准した経過もあり、改めて2000年(平成12)5月に「児童虐待の防止等に関する法律」(児童虐待防止法、平成12年法律第82号)が制定された。新しい児童虐待防止法では、18歳未満の児童に対する虐待を「身体的虐待、性的虐待、ネグレクト(育児放棄など)、心理的虐待」と定義し、関係者の発見・通報を義務づけた。2004年には同法の改正により「児童虐待は著しい人権侵害」と明記され、さらに児童福祉法の改正により虐待防止に関する市町村の役割の明確化や対策地域協議会の設置など地域対策が取り入れられたほか、2008年以降には児童虐待防止法・児童福祉法とあわせて、児童の安全確保のための立入検査や養育支援事業などの推進が行われてきた。さらに2011年には、虐待する親から子を守るため2年以内の親権停止を認める民法改正が行われ、2012年4月から施行された。現在子どもの権利を守るNPOなどの民間団体が多数活動しているが、国や自治体のより積極的な取り組みが望まれている。
[米田佐代子]
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
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