全ゲノム解析実行計画(読み)ぜんげのむかいせきじっこうけいかく

知恵蔵mini 「全ゲノム解析実行計画」の解説

全ゲノム解析実行計画

がん難病患者を対象に、検体のすべての遺伝情報(ゲノム)を網羅的に調べる厚生労働省の計画。データベースを構築して企業の創薬などに活用し、効果の高い治療方法の開発につなげる目的。2019年12月、同省は3年程度で最大10万人超の患者を目標に解析を進めると発表した。日本で大規模な全ゲノム解析をするのは初。がんや難病は遺伝子変異によって引き起こされるが、地域や民族の違いでその傾向が異なるため、解析が進めば日本人特有もしくは日本人に顕著な原因因子に対する効果的な治療方法の開発につながる可能性がある。将来は対象を糖尿病認知症などにも広げ、100万人規模のゲノムデータを集めて予防などに役立てる研究を推進する構想もある。

(2019-12-26)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報