尾上菊之丞(1世)(読み)おのえきくのじょう[いっせい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「尾上菊之丞(1世)」の意味・わかりやすい解説

尾上菊之丞(1世)
おのえきくのじょう[いっせい]

[生]1910.1.31. 東京
[没]1964.8.13. ハワイ
日本舞踊家。尾上流家元としては2世。本名羽鳥友吉。6世尾上菊五郎門弟。琴次郎を名のり,同門のしげる (のちの2世西川鯉三郎) とともに舞踊の名手として『鏡獅子』の胡蝶の精に抜擢され,話題を呼んだ。 1948年菊五郎に許されて尾上流を創流。1世尾上菊之丞を名のり,2世家元 (1世家元は菊五郎) となった。芸風端麗気品があり,2世鯉三郎の好敵手として活躍したが,64年ハワイの門下生の会に出演のため渡米し,客死した。

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