恭王府(読み)きょうおうふ

世界の観光地名がわかる事典 「恭王府」の解説

きょうおうふ【恭王府】

中国の首都北京にある、清朝の第8代皇帝・道光帝の第6子で、咸豊(かんぽう)帝の弟にあたる恭親王奕訢(えききん)の邸宅跡。この邸宅はもともと、1777年に乾隆帝(第6代皇帝)の臣下和坤(わこん)の私邸として建てられたものだったが、和坤は罪を問われて邸宅も没収され、王府(皇族親王の邸宅)となった。そして、1851年に咸豊帝から恭親王に下賜され、恭王府となった。この建物は、非常に良好な状態で清朝時代の王府の姿をとどめている。ただし、一般公開されているのは、面積2.8haの「翠錦園」(すいきんえん)と呼ばれる庭園花園)のみで、邸宅内部は非公開である。翠錦園は、北方の建築に江南の庭園様式を融合させた名園として高く評価され、国の重点文物保護指定を受けている。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android