愛楽（読み）アイギョウ

デジタル大辞泉

あい‐ぎょう〔‐ゲウ〕【愛^▽楽】

［名］(スル)《「楽」は好む、願う意》
１ 仏語。仏の教えを願い求めること。あいらく。
２ 愛好すること。好意を持つこと。
「人に―せられずして衆にまじはるは恥なり」〈徒然・一三四〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

あい‐らく【愛楽】

〘名〙

① ＝あいぎょう（愛楽）①

※雑談集（1305）一「大乗の聖教を翫(もてあそび)て、法門の愛楽(ラク)隔生(きゃくせい)にも忘るべからざるか」

② ＝あいぎょう（愛楽）②

※宝玲文庫旧蔵第二本徒然草（1331頃）一三四「すべて人にあいらくせられずして、衆にまじはるは恥なり」

あい‐ぎょう ‥ゲウ【愛楽】

〘名〙 (「楽」は願い求める意)

① (「愛慕楽欲」の略) 仏語。正しい物事、真実の教えなどを心から信じ、願い求めること。あいらく。

※栂尾明恵上人遺訓（1238）「仏法を愛楽しけん人の心」 〔南本涅槃経‐一八〕

② 物事を愛し、好むこと。親しみ愛すること。あいらく。

※霊異記（810‐824）中「心経を誦する音、甚だ微妙にして、諸の道俗の為に愛楽せらる」

出典　精選版 日本国語大辞典