森重都由(読み)もりしげ・すべよし

朝日日本歴史人物事典 「森重都由」の解説

森重都由

没年:文化13.6.4(1816.6.28)
生年:宝暦9(1759)
江戸後期の兵学者,砲術家。合武三島流船軍術,森重流砲術の創始者。通称は武平。字は仲美。烏山,独立軒と号した。周防国末武(下松市)に生まれ,三田尻の村上蔵人に就いて三島流舟船法を学び,天山流,さらに諸国を遊歴して安盛流,中島流などの砲術を修めた。のち山本良弌から橋爪廻新斎流合武伝法を授けられ,これらに甲越諸流の兵学を勘案して『舟船要法』28巻と火砲書数巻を著し合武三島流を興した。火器を装備した大艦による水戦術を得意とし,また江戸佃島沖で催される都由一門による狼煙打ち揚げは,江戸の風物詩となった。享和3(1803)年,西ノ丸御書院番与力に召されて蝦夷地に派遣されている。

(所荘吉)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android