極軌道(読み)キョクキドウ(英語表記)polar orbit

デジタル大辞泉 「極軌道」の意味・読み・例文・類語

きょく‐きどう〔‐キダウ〕【極軌道】

人工衛星がとる軌道の一。地球両極上空を通る、赤道に対して直角の軌道のこと。地球全域を観測できるため、偵察衛星気象衛星リモートセンシングを行う地球観測衛星などの軌道として利用される。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「極軌道」の意味・わかりやすい解説

極軌道
きょくきどう
polar orbit

南北両極の上空を通る人工衛星の軌道。この軌道の衛星は,地球の自転のため,世界全域の上空を通過するので,軍事用の偵察衛星や気象衛星,あるいは極付近の宇宙線オーロラなどを観測する科学衛星などに使われている。アメリカの気象衛星ノアが代表的。

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世界大百科事典(旧版)内の極軌道の言及

【人工衛星】より

… 人工衛星の軌道はこのように,その形状から,円軌道,(長)楕円軌道,放物線軌道,双曲線軌道に分類されるほか,軌道の高度や周期により,低高度軌道,静止軌道などと呼ばれることもある。なお,軌道傾斜角が90度の軌道は極軌道polar orbitという。
[軌道のずれ]
 人工衛星の軌道は,完全真球中心力場,完全真空中では慣性系に固定されるが,実際には,さまざまの影響によりしだいに変化していく。…

※「極軌道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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