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地球観測衛星 ちきゅうかんそくえいせいearth observation satellite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

地球観測衛星
ちきゅうかんそくえいせい
earth observation satellite

太陽光の地球表面からの反射や地球表面から放射される赤外線や電磁波を,搭載したセンサにより検知し,地球表面 (海域,陸域) および大気の状態を観測する衛星。 1978年に打ち上げられたアメリカの「ニンバス」7号に搭載されている TOMS (オゾン全量分光計) というセンサが,南極上のオゾンホールを発見するなど,衛星による地球観測が注目されている。日本ではすでに「もも」1号および1号b,「ふよう」「みどり」を打ち上げている。陸域中心の光学センサを搭載したアメリカの「ランドサット」やフランスの「スポット」はシリーズ化され,データの商業利用を目指している。また,ヨーロッパ宇宙機関の ERS-1 (ヨーロッパリモートセンシング衛星1号,海域観測用) や米仏共同開発の「トペックス/ポセイドン」 (海域観測用) やアメリカの EOS計画などがある。

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デジタル大辞泉の解説

ちきゅう‐かんそくえいせい〔チキウクワンソクヱイセイ〕【地球観測衛星】

電波、可視光、赤外線などを捉える各種センサーを搭載し、宇宙から地上や海洋、大気の状態を観測する人工衛星気象地下資源、災害状況の調査などに利用される。軍事目的のものはスパイ衛星気象観測を行うものは気象衛星ともいう。JAXA宇宙航空研究開発機構)のだいちいぶきしずくなどが知られる。リモートセンシング衛星。

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大辞林 第三版の解説

ちきゅうかんそくえいせい【地球観測衛星】

地球上の観察を行う人工衛星。目的によって、気象衛星・海洋観測衛星・地球資源探査衛星・地球観測技術衛星・測地衛星・航行援助衛星・放送衛星・軍事衛星などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

地球観測衛星
ちきゅうかんそくえいせい
earth observation satellite

センサーを搭載し、大気や海洋、地表面などの詳細な観測を全球にわたって繰り返し行うことを目的とした人工衛星。衛星は、軌道高度500キロメートルから1000キロメートルの太陽同期回帰軌道(同じ場所を毎回同じ時間で観測できる軌道)に投入される。アメリカのランドサット衛星に始まる地球観測は、当初80メートルであった解像度が2016年時点では25センチメートルまで向上し、画像データはだれでも購入することができる。2000年以降、大学やベンチャーによる小型の地球観測衛星も次々と打ち上げられ、同時に数十機の衛星を運用することで観測頻度を上げるなど、新たなサービスが開始された。地球観測に使われるセンサーは、光学センサーとマイクロ波センサーに大別される。光学センサーは太陽を光源として地表面からの反射光を計測し、地表の被覆状態や地盤形状、農作物の生育状況などをモニタリングする。マイクロ波センサーでは、パルス状のマイクロ波を地表に向けて発射し、その反射波の強度や偏波から地表の状態を映像化する合成開口レーダー(SAR:Synthetic Aperture Radar)が活躍している。
 日本では1987年(昭和62)に打ち上げた海洋観測衛星「もも1号」以降、2016年(平成28)までに10機の地球観測衛星を打ち上げている。地球資源衛星「ふよう1号」(1992)に搭載された合成開口レーダーは、その後の地球観測の新たな可能性を開拓した。環境観測技術衛星「みどり」(1996)および「みどり-2」(2002)は、地球環境の解明のため最先端のセンサーを搭載した国際協力による大型衛星である。環境観測シリーズは地球環境観測衛星GCOM(ジーコム)(Global Change Observation Mission)に引き継がれ、2012年には水循環を観測する「しずく」が打ち上げられた。陸域観測技術衛星「だいち」(2006)は3種類のセンサーを搭載し、地図作成や災害状況把握、資源探査に活躍し、2011年に運用を終了した。また後継機の「だいち2号」は合成開口レーダーのみを搭載し2014年に打ち上げられた。地球温暖化で問題となっている二酸化炭素やメタンの吸収・排出量を地球規模で計測する温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」は2009年に打ち上げられ、後継機の「いぶき2号」が2017年に打ち上げられる。また、2014年に打ち上げられた「あすなろ」は、これまでの地球観測衛星よりも小型化され、解像度0.5メートル以下の観測衛星でシリーズ化が予定されている。[森山 隆]
『大林成行編著『人工衛星から得られる地球観測データの使い方』(2002・日本建設情報総合センター、大成出版社) ▽石塚直樹他著『農業リモートセンシング・ハンドブック』(2007/増補版・2014・システム農学会) ▽岡本謙一監修、川田剛之他著『宇宙からのリモートセンシング』(2009・コロナ社) ▽日本リモートセンシング学会編著『基礎からわかるリモートセンシング』(2011・理工図書)』

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