ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「竹本大隅太夫(3世)」の意味・わかりやすい解説
竹本大隅太夫(3世)
たけもとおおすみだゆう[さんせい]
[没]1913
義太夫節の太夫。本名井上重吉。鍛冶屋の息子で,10歳から稽古を始め,明治5 (1872) 年春太夫門下となり春子太夫を名のり,1884年3世大隅太夫を襲名。堀江座,近松座の櫓下 (やぐらした。総座頭のこと) 。豊沢団平から受けた激しい稽古には数多くの逸話があり,その結果悪声ながら巧みな音遣いで写実的な表現に卓越,よく情を語り出し,近世名人の1人といわれる。
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