萌出(読み)もえだす

精選版 日本国語大辞典 「萌出」の意味・読み・例文・類語

もえ‐だ・す【萌出】

〘自サ五(四)〙
草木が芽ぶく。芽ぐむ萌え出る。
※土(1910)〈長塚節〉六「籾種がぽっちりと水を突き上げて萌え出すと」
② 転じて、心に思いがきざす。
天草四郎(1914)〈木下杢太郎〉下「これじよの庭で萌え出した疑が、自分の知らぬうちに大きな樹となって来た」

ほう‐しゅつ ハウ‥【萌出】

〘名〙 物事が起ころうとすること。きざすこと。
※亜非利加内地三十五日間空中旅行(1883‐84)〈井上勤訳〉五「往時(さき)苦痛を忘るるに従がひ慾心再たび萌出(ハウシュツ)して」

もえ‐い・ず ‥いづ【萌出】

〘自ダ下二〙 草木が芽ぐんでくる。芽ざしてくる。
万葉(8C後)八・一四一八「石走る垂水の上のさわらびの毛要出(モエいづる)春になりにけるかも」

もえ‐・でる【萌出】

〘自ダ下一〙 =もえだす(萌出)
彼女少年(1917)〈徳田秋声〉一「畑には青いものが微に萌え出てゐた」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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